照明計画は配光計画からスタート
照明計画の作業に入る際ほとんどの方が、まず器具の設置位置を書き込み、照明メーカーのカタログを開き器具を選定する---この作業の流れは、根本的に間違っています。大手のハウスメーカーのICの方が照明計画する際も電気図面が渡され、器具位置がほぼ決まった状態から器具選定をしています。マンションの場合はほぼ100%器具選びで終わってしまいます。
本来の照明計画は、最初に「光」を計画します。光の位置を決めていくことを『配光計画』と呼びます。それに対して器具を選定し位置を決める作業は『配灯計画』と呼びます。まず初めにする作業がこの配光計画なのです。ですから、国内の照明設計のほとんどは、この配光計画を飛ばしていますので「大間違い」といえます。
これは、照明メーカーにも責任があるように思います。お客様から配線図を預かり、器具を選んで画像を貼り付けてお返しする。この流れが定着しており、照明メーカーには、この作業に徹する『プランセンター』なる部署まで全国に配置されています。巷で見受ける照明プランボードは、実は30年以上前に、取り付けをする電気工事屋さんのために発案されたものです。「いかに効率よく器具付けを終わらせるか」という視点です。それがいつの間にか、ICが提出する照明プランボードとなってしまった訳です。言い換えれば、器具リストのビジュアル版なのです。決して照明プランの全てではありません。では、どのようなプランが照明提案書といえるのかをご紹介します。
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こちらの記事は当協会副会長 山中先生の「これからの住宅ライティング多様化するライフスタイルへの対応」の一部となります。照明を学んでいる方々へ向けての記事となります